DISCOGRAPHY

恋は夢のように


"恋はまるで夢のようであり、
人の夢はまた恋のようでもある"

懐かしさを感じるサウンドに、
切なくも真っ直ぐな想いを乗せた一曲。

二つの想いが交差する本作は、恋愛ソングとしても、
夢を追う人へのメッセージとしても心に響く作品となっている。

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SELF LINER NOTES

恋は夢のように

 

2025年、夏。

「WORLD OCEAN」というバンドのストーリーが終わりを告げた。

ここが引き際。これ以上は求めない方が良いのかもしれない、そう考えた。

これまで共に舵を切ってきた親友が去り、進退すらも決められない自分を目の当たりにして、誰に望まれるでもなく始まったこの音楽人生は、退くも進むも自分次第であることを痛感した。

いっそのこと辞めてしまって、働いている会社に骨を埋めようかとも考えた。

そんな僕を引き留めたのは、橋の上から地元甲子園に向けて、恥ずかしげもなく夢を叫んだ15歳の自分であった。

日本の音楽シーンを塗り替えてやると、純粋で真っ直ぐな目をした少年。そんな彼の期待に僕は応えなければならない。

僕は、音楽や自分の夢をここまで一緒に紡いでくれた親友に少しでも背中を向けようとしたことを後悔した。

そして、この先に自分を求めてくれる人たちがいるのだと信じて進むことに決めた。

ただ、確かめなければいけないことがそこにはあった。それは一人になった現時点で、過去の自分を超えられているか、ということだった。方法はただ一つ。

制作活動を本格的に始めた頃に書いた「Ride on me」という楽曲を用いて、全く新しい曲を作ることだった。

「Ride on me」の面影をキー設定からおおよその構成まで残しつつ、ピアノでの作曲をアコースティックギターに置き換えた。

思い出や過去の自分と向き合い、静かにヴェールを剥がすようなその作業に、僕は少しばかり興奮を覚えた。

この試みが成功しない限り、これから先の可能性はないと考え、日々楽曲と向き合うなかで、少しずつ輪郭が浮かび上がった。

「必ず今夜なら、逃げない僕だから」

まるで自分に言い聞かせるように浮かんだ歌詞とメロディ。

サビに入るフィルインを意識していた中で、「かなりハマったぞ」という感触があった。音楽や自分の人生から逃れようとしていた自分にとっては、響くものがあった。

「会いたい でも君はいない」「夢見る恋をまだ 諦めない馬鹿さ」「果てなきこの道を永遠に」——あの時の少年に語りかけるように。

あれから10年が経ってもまだ夢を諦めていない馬鹿が、我が音楽人生に永遠を謳った。

そこからはお手のもの。こういった経験をしたらタダでは起きあがらないぞという精神で、楽曲を仕上げた。

僕は、楽曲の解釈は聴いてくれる人それぞれのものだと思っている。

この曲が恋愛ソングとして届くことも、過去の自分と誓った約束を思い返して奮い立つ瞬間になることも、それぞれの心に寄り添う一曲になれば嬉しい。

 

恋はまるで夢のようであり、
人の夢はまた恋のようである。

LADY OCEAN